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パッティングが安定しない人へ大切なのは「動かさない能力」です

  • 11 分前
  • 読了時間: 8分

ドライバーでは大きく身体を回し、地面反力を使ってクラブを加速させます。

一方、パッティングは数十センチから数メートルの距離を、非常に小さな動きでコントロールする動作です。


そのため、

「パターは身体能力とあまり関係ない」

と思われることがあります。


しかし実際には、動きが小さいからこそ、わずかな姿勢の変化や身体のブレがストロークに影響します。

パッティングで重要なのは、

大きく動けることではなく、必要な場所だけを動かし、それ以外を安定させること。


つまり「動かす能力」と同じくらい、「動かさない能力」が重要になります。


パッティングは小さな動きだからこそ「再現性」が重要


ドライバーショットでは多少身体の位置が変わっても、クラブヘッドのスピードによってある程度補えることがあります。


しかしパッティングでは、

  • フェースの向き

  • 打点

  • ストローク軌道

  • インパクト時のロフト

  • ストロークの大きさ

といった小さな違いが、ボールの転がりや方向に影響します。


そのため、1回だけ良いストロークができることよりも、

毎回ほぼ同じ姿勢から、同じ動きを繰り返せること

が重要です。

ここで身体の安定性が関係してきます。


「動かさない」と「固める」は違います


身体を安定させると聞くと、

「脚に力を入れてガチガチにする」

「お腹を思い切り固める」

というイメージを持つかもしれません。


しかし、それでは身体全体の緊張が強くなり、上半身まで動かしにくくなる場合があります。

パッティングで求められるのは、

必要以上に力まず、姿勢を安定させたまま必要な部分だけを動かせること

です。

例えば、

下半身は安定している。

骨盤も大きく動かない。

頭の位置も大きく変わらない。


その状態で、胸郭や肩まわりがストロークに必要な範囲だけ動く。

この「安定している部分」と「動く部分」を分けられることが、パッティングの再現性につながります。


パッティングでも重要な「セパレーション」


ゴルフでは「セパレーション」という言葉があります。

フルスイングでは、骨盤と胸郭を別々に動かす能力が、身体の回旋や力の伝達に関係します。


パッティングでも考え方は同じです。

ただし、パッティングで大きな捻転差を作る必要はありません。

重要なのは、


骨盤や下半身を安定させながら、上半身を必要な範囲だけ動かせること

です。



例えば、パッティング中に胸郭を動かそうとしたとき、

  • 骨盤まで一緒に回る

  • 膝が左右へ動く

  • 足裏の荷重が大きく変わる

  • 頭まで一緒に動く

という状態では、ストロークするたびに身体全体の位置関係が変わります。

するとクラブヘッドを同じ場所へ戻すために、手や腕で微調整する必要が出てきます。


つまり、

セパレーションがうまくできない↓身体全体が一緒に動く↓クラブの軌道やフェースを手で調整する↓再現性が低下する

という流れが起こる可能性があります。


下半身が動くと、上半身は「修正」に追われる


パッティングでは、ストロークそのものだけを見たくなります。

しかし、クラブを持っている腕の動きだけを修正しても、土台となる身体が動いていれば再現性は高まりません。

例えばテークバックで身体が右へ流れれば、インパクトでは元の位置へ戻す必要があります。


骨盤が回れば、肩の向きや腕の位置も変わります。

頭が上下すれば、ボールとの距離も微妙に変化します。


つまり上半身はストロークをしているだけではなく、

動いてしまった身体を元に戻す作業

まで行わなければならなくなります。


この修正が毎回同じになるとは限りません。


だからこそ、パッティングでは「何を動かすか」だけでなく、

「何を動かさないか」

を考える必要があります。


前傾姿勢を保つには股関節が重要


パッティングでは前傾姿勢を取ります。

この前傾を腰だけで作るのではなく、股関節から身体を折りたたむヒップヒンジを使えることが重要です。


股関節から前傾できないと、

  • 背中を丸める

  • 膝を必要以上に曲げる

  • 腰を反る

  • 頭が前に出る

といった代償が起こりやすくなります。


その状態でパッティングを続けると、姿勢を維持するために余計な筋力が必要になり、時間が経つほど身体が動きやすくなることがあります。


良いパッティング姿勢とは、単に見た目がきれいな姿勢ではありません。

無理なく維持できる姿勢であること

が大切です。


頭を「止める」のではなく、安定させる


「パターでは頭を動かすな」

と言われることがあります。

確かに、ストローク中に頭部が大きく動けば視線や身体の位置関係も変わります。

ただし、頭を完全に固定しようとして首や肩へ力を入れる必要はありません。

重要なのは、

頭を無理に止めるのではなく、身体全体が安定した結果として頭の位置も大きく動かないこと

です。


下半身や体幹が安定していれば、頭だけを力で固定する必要は少なくなります。


パッティングのためにおすすめしたいフィジカルトレーニング


パッティングのためのトレーニングというと、パターを持ってストロークを繰り返すことだけではありません。


身体側では、

姿勢・安定性・セパレーション

を作ることがポイントになります。


① ヒップヒンジ

目的

股関節から前傾し、パッティング姿勢を安定させる。

壁から少し離れて立ち、膝を軽く曲げた状態で、お尻を後方の壁へ触れるように引きます。

このとき、

  • 背中を丸めすぎない

  • 腰だけを反らさない

  • 膝だけを前へ出さない

ことがポイントです。

股関節で身体を折りたためるようになると、腰や膝へ過度に頼らず前傾姿勢を作りやすくなります。


② パロフプレス

目的

骨盤・体幹を安定させる「アンチローテーション能力」を高める。

身体の横からゴムバンドやケーブルを引っ張り、胸の前から両手をまっすぐ前へ伸ばします。

バンドの力で身体が回されそうになるのを、体幹で安定させます。

ポイントは、

力いっぱい固めるのではなく、呼吸しながら骨盤と体幹を安定させること。

パッティングで下半身が不用意に回るのを抑えるための土台づくりになります。


③ 骨盤を止めた胸郭回旋

目的

上半身と下半身のセパレーションを高める。

パッティングに近い軽い前傾姿勢を取り、骨盤が動かないようにしたまま胸郭を左右へ小さく回します。

大きく回す必要はありません。


確認したいのは、

胸を動かしたときに骨盤まで一緒に動いていないか

です。

パッティングでは、この「小さなセパレーション」が非常に重要になります。


④ 片脚バランス

目的

足裏・股関節・体幹で身体を安定させる。

片脚で立ち、

  • 骨盤が傾かない

  • 上半身が大きく揺れない

  • 足裏の一部分だけに頼らない

状態を目指します。


パッティング自体は両脚で行いますが、片脚立ちは身体の「安定させる能力」を確認するシンプルな方法です。

左右差が大きい場合には、アドレスでも無意識に片側へ荷重している可能性があります。


⑤ デッドバグ

目的

呼吸しながら体幹を安定させる。

仰向けになり、腰や骨盤を大きく動かさないようにしながら、対角の手脚をゆっくり動かします。


ポイントは、

動かす手脚ではなく、動かさない体幹。

これはパッティングにも通じます。

手脚が動いても、土台となる身体は必要以上に動かさない。

その感覚を身につけるトレーニングです。



パッティングのフィジカルは「筋力」だけではない


パターが安定しないと、

「もっと手首を固定しよう」

「肩でストロークしよう」

「頭を残そう」

と技術面だけを修正したくなります。


しかし、その姿勢を身体が維持できない状態では、同じストロークを繰り返すことは難しくなります。

パッティングに必要なのは大きな筋力ではありません。


むしろ重要なのは、

可動性×安定性×セパレーション×姿勢を維持する能力

です。


「動かさない能力」がストロークの再現性を支える


パッティングは、身体をまったく動かさない競技ではありません。


必要な部分は動かします。

しかし同時に、

  • 足元

  • 骨盤

  • 体幹

  • 頭部

を必要以上に動かさないことも求められます。


つまり、

必要な場所は動く。動かしたくない場所は安定する。

この使い分けができる身体ほど、毎回同じアドレス、同じストローク、同じインパクトを作りやすくなります。

パッティングの再現性を高めたいとき、ストロークだけを見るのではなく、一度「身体がどこまで安定しているか」を確認してみてください。



美ライトフィットネスでは、パッティングフォームだけを見るのではなく、

  • ヒップヒンジ

  • 足裏の荷重

  • 股関節の安定性

  • 体幹機能

  • 胸郭と骨盤のセパレーション

  • 片脚バランス

  • 前傾姿勢の維持能力

などを確認し、パッティングの再現性を支える身体機能を評価します。


パッティングが安定しない原因が、必ずしもパターの振り方にあるとは限りません。

「動かす技術」の前に、「動かさない身体」をつくる。

それが、安定したパッティングを繰り返すための土台になります。


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