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ゴルフと上手に付き合う身体づくり~症状・疾患別コンディショニング~腰椎すべり症とゴルフ、上手に付き合う身体づくり

  • 21 時間前
  • 読了時間: 8分

更新日:13 分前

~症状・疾患別コンディショニング~

第1回 腰椎すべり症とゴルフ

腰を守りながら長くプレーするために


「腰椎すべり症と診断されたら、ゴルフはやめた方がいいのでしょうか?」


このような不安を感じる方は少なくありません。

しかし、腰椎すべり症があるからといって、すべての方がゴルフを続けられないわけではありません。


大切なのは、病名だけで判断するのではなく、

  • どのような動作で症状が出るのか

  • 腰痛だけなのか、脚のしびれもあるのか

  • 長時間の立位や歩行で症状が強くなるのか

  • 身体のどこが動かず、腰が代わりに動いているのか

を確認することです。


腰椎すべり症と上手に付き合うためには、腰を怖がってまったく動かさないのでも、痛みを我慢して振り続けるのでもなく、腰に負担が集中しにくい身体の使い方を身につけることが重要です。


腰椎すべり症とは?

腰椎すべり症とは、腰の骨である腰椎が前後方向にずれた状態を指します。


代表的なものには、加齢に伴う椎間板や関節の変化によって起こる「腰椎変性すべり症」と、腰椎後方の骨に分離が生じて起こる「腰椎分離すべり症」があります。

症状は人によって異なり、

  • 腰の痛み

  • お尻や脚の痛み

  • しびれ

  • 長時間立っているとつらい

  • 長く歩くと症状が強くなる

などが現れることがあります。


ただし、画像上ですべりが確認されたことと、ゴルフができるかどうかは別の問題です。

実際に運動を行う際には、すべりの程度だけではなく、現在の症状や神経症状、身体機能、医師から受けている指示などを総合的に考える必要があります。




ゴルフでは腰にさまざまな力が加わる


ゴルフスイングでは身体を大きく回旋します。

しかし、腰に加わる力は単純な「ねじれ」だけではありません。

スイング中には、

  • 回旋する力

  • 身体を圧縮する力

  • 前後方向へずらそうとする力

  • 身体を横へ倒す力

などが複合的に加わります。


特に、回転と側屈を速いスピードで繰り返すことで、腰部への負担が集中することがあります。

だからこそ重要なのは、

「腰を動かさないこと」ではなく、「腰だけに動きを集中させないこと」

です。


問題は「腰を回すこと」ではなく、腰だけで回ろうとすること


ゴルフでは身体全体を回旋させる必要があります。

その中でも重要なのが、

  • 胸椎

  • 股関節

です。


胸椎には上半身を回旋させる役割があります。

また股関節は、骨盤の回旋や体重移動を支える重要な関節です。

しかし、

  • 胸椎が硬い

  • 股関節が硬い

  • 股関節で身体を支えられない


といった状態になると、本来これらの部位が行うはずの動きを腰で補うようになります。

すると、

  • 腰を必要以上に反る

  • 腰を強くねじる

  • インパクト付近で身体を大きく横へ倒す

  • 骨盤が前方へ出る

といった代償動作が起こりやすくなります。


つまり、腰そのものだけを見るのではなく、

「なぜ腰が頑張らなければならない身体になっているのか」

を考えることが重要です。


腰を反らさないようにするだけでは不十分


腰椎すべり症の方の中には、腰を反らしたときに症状が強くなる方もいます。

そのため、

「腰を反らさないようにしましょう」

と言われることがあります。

もちろん症状を誘発する動きを繰り返さないことは大切です。


しかし、単純に腰を丸め続ければよいわけでもありません。

過度に腰を丸めると、

  • アドレスが深くなりすぎる

  • 股関節を使いにくくなる

  • 胸椎が回りにくくなる

  • 別の部位へ負担が移る

ことがあります。


大切なのは、腰を特定の形に固定することではありません。

症状が出にくい範囲で腰椎をコントロールしながら、胸椎や股関節を適切に使える状態をつくることです。


ゴルフを続けるために確認したい4つの身体機能




① 体幹の安定性

体幹トレーニングというと、腹筋を鍛えるイメージが強いかもしれません。

しかしゴルフで必要なのは、ただ腹筋を固めることではありません。


下半身で生み出した力を上半身へ伝えながら、

  • 腰が必要以上に反らない

  • 腰が過剰にねじれない

  • 骨盤が安定する

状態をつくることが重要です。


つまり、体幹には「固める力」だけでなく、動きの中で腰椎をコントロールする能力が求められます。


② 股関節の可動域と安定性

ゴルフでは、バックスイングからフォロースルーまで股関節が大きく関わります。

股関節が十分に動かなければ、骨盤もスムーズに回旋できません。

その不足を腰で補うと、腰部への負担が増加します。

一方で、股関節は柔らかいだけでも不十分です。


片脚で身体を支えながら股関節を動かす安定性も必要になります。

「動くこと」と「支えられること」

この両方が重要です。


③ 胸椎の回旋

「もっと肩を回してください」

と言われても、胸椎が硬ければ十分に回ることはできません。

すると、

  • 腕を必要以上に上げる

  • 腰を反る

  • 骨盤まで大きく回す

ことでバックスイングを作ろうとします。


胸椎が適切に動くことで、腰だけに回旋を集中させずに身体全体でスイングしやすくなります。


④ 臀部と下半身の持久力

腰を守るためには、お腹だけを鍛えればよいわけではありません。


ラウンドでは、

  • 数時間の歩行

  • 傾斜地でのアドレス

  • スイングの反復

  • カートへの乗り降り

を繰り返します。


その中で、お尻や脚の筋肉が疲れて骨盤を支えられなくなると、身体は腰を使って姿勢を維持しようとします。

そのため、ラウンド後半になるほど腰が痛くなる方では、下半身の持久力も確認する必要があります。



「腰が痛い=腰が弱い」とは限らない

腰痛があると、

「腰が弱いから鍛えなければ」

と思われがちです。


しかし、必ずしもそうとは限りません。

むしろ、

  • 股関節が動かない

  • 胸椎が回らない

  • お尻が使えていない

  • 体幹が安定しない

ことで、腰が必要以上に働いている場合があります。


つまり、腰は原因ではなく、他の部位の不足を補った結果として負担を受けている場所かもしれません。

ここを見極めることが、症状と上手に付き合うためには重要です。


痛みがある日は無理にスイングを修正しない


ラウンド中に腰が痛くなると、

「もっと身体を回そう」

「前傾姿勢を維持しよう」

と、その場でスイングを修正したくなるかもしれません。


しかし、すでに症状が出ている状態では身体機能そのものが低下しています。

その状態でさらに動きを大きくすると、負担が増える可能性があります。


痛みが強くなった場合は、

  • フルスイングを続けない

  • スイングスピードを落とす

  • 振り幅を小さくする

  • 痛みやしびれが増える動作を繰り返さない

  • 必要であればプレーを中止する

ことも大切です。


その日の不調を、その場のスイング改造だけで解決しようとしないようにしましょう。


ラウンド前は腰よりも身体全体を準備する


腰椎すべり症がある方の場合、ラウンド前から腰を強く反らしたり、大きくねじったりする必要はありません。

まずは、

  1. 呼吸で胸郭を動かす

  2. 股関節を動かす

  3. お尻の筋肉を働かせる

  4. 胸椎を無理のない範囲で回旋させる

  5. 小さな振り幅からスイングを始める

というように、身体全体を段階的に準備していくことが大切です。


いきなりドライバーを全力で振るのではなく、その日の身体の状態を確認しながら徐々にスイングを大きくしていきましょう。


このような症状がある場合は医療機関へ


腰椎すべり症があるからといって、すべての腰痛が危険というわけではありません。

しかし、

  • 脚に急に力が入りにくくなった

  • しびれや痛みが急速に強くなった

  • 安静時にも強い痛みが続く

  • 排尿や排便に異常がある

  • 発熱などの全身症状を伴う

といった場合は、トレーニングやゴルフよりも医療機関での確認を優先してください。



症状と上手に付き合うことは、我慢することではありません


腰椎すべり症と上手に付き合うということは、痛みを我慢してゴルフを続けることではありません。

大切なのは、

  • どの動きで症状が出るのか

  • 腰以外に動きにくい場所はないか

  • どこが腰の代わりに働くべきなのか

  • ラウンド後半にどの姿勢が崩れるのか

を確認しながら、ご自身の身体に合ったプレー方法を見つけていくことです。


美ライトフィットネスでは、医療機関での診断や治療に代わることは行いません。

医師から受けている診断や運動上の注意点を踏まえたうえで、

  • 姿勢

  • 胸椎回旋

  • 股関節可動域

  • 体幹の安定性

  • 臀部・下肢機能

  • スイング中の代償動作

などを確認し、腰に負担が集中しにくい身体づくりをサポートしています。


腰椎すべり症があるからといって、すぐにゴルフを諦める必要があるとは限りません。

大切なのは、腰を無理に動かすことでも、怖がってまったく動かさないことでもありません。


腰だけに仕事をさせず、身体全体でスイングできる状態をつくること。

それが、腰を守りながら長くゴルフを楽しむための第一歩です。



まずは、

あなたの身体がゴルフに必要な動きを備えているかどうか。

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