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年齢とともに落ちる筋力へ、ゴルファーのための加圧トレーニング

11 分前
読了時間: 10分

「昔より飛距離が落ちてきた」

「ラウンド後半になると脚が疲れる」

「筋力をつけたいけれど、重い重量を持つのは少し不安」


年齢を重ねるにつれて、このような変化を感じるゴルファーは少なくありません。


加齢に伴って筋肉量や筋力は少しずつ低下していきます。特に何もしなければ、下半身の筋力やパワーが落ち、歩行や階段だけでなく、ゴルフのスイングや18ホールを支える体力にも影響してきます。


そこで身体づくりの選択肢の一つとして考えられるのが、

加圧トレーニング(血流制限トレーニング/BFR)です。


加圧トレーニングの特徴は、重い重量を使わなくても、比較的軽い負荷で筋肉に刺激を与えられることです。

これは、

「筋力は落としたくない。でも身体には必要以上の負担をかけたくない」

というゴルファーにとって、非常に相性の良い考え方の一つです。




加圧トレーニングとは?



加圧トレーニングでは、腕や脚の付け根付近に専用のカフを装着し、血流を適切に制限した状態で運動を行います。

完全に血液を止めるわけではありません。


動脈から筋肉へ入る血流を残しながら、静脈から戻る血流を制限することで、通常とは異なる筋肉内の環境を作ります。

その状態で、

  • スクワット

  • レッグエクステンション

  • カーフレイズ

  • 軽いウォーキング

などの低負荷運動を行います。


一般的なBFRでは、最大挙上重量の20〜40%程度という比較的軽い負荷でも筋力・筋肥大への効果が報告されています。


つまり、

「重いものを持つ=筋肉を鍛える唯一の方法」ではない

ということです。



年齢とともに落ちやすいのは「筋肉量」だけではない

加齢による身体の変化というと、

「筋肉が細くなる」

というイメージがあるかもしれません。


しかし、ゴルファーにとって問題になるのは筋肉量だけではありません。

年齢とともに、

  • 最大筋力

  • 筋パワー

  • 立ち上がる力

  • 片脚で支える能力

  • 長時間歩くための余力

なども低下しやすくなります。


ゴルフで考えると、

筋力低下↓股関節や脚で身体を支えにくくなる↓骨盤や体幹が不安定になる↓腕や腰でスイングを補う↓後半ほど再現性が落ちる

という流れにつながる可能性があります。


だからこそ、年齢を重ねたゴルファーほど、

「スイング練習だけ」ではなく、そのスイングを支える身体そのものを維持すること

が重要になります。


加圧トレーニングはなぜ軽い負荷でも筋肉を刺激できるのか?

通常の筋力トレーニングでは、ある程度重い重量を扱うことで筋肉に大きな刺激を与えます。

一方、加圧トレーニングでは血流を制限した状態で筋肉を動かします。


すると筋肉内では酸素が不足しやすくなり、代謝産物も蓄積しやすくなります。


そのため、軽い負荷でも筋肉は比較的早い段階で疲労します。

身体はその運動を続けるために、より多くの筋線維を動員する必要が出てきます。

つまり、

軽い負荷↓血流を適切に制限↓筋肉内の代謝ストレスが増える↓筋線維の動員が増える↓筋力・筋肥大への刺激につながる

という仕組みです。


60歳以上を対象とした研究をまとめたメタ解析でも、低負荷BFRは通常の低負荷トレーニングより筋力や筋肥大の改善が大きく、高負荷トレーニングと比べると筋肥大は近い効果が得られる一方、最大筋力の向上では高負荷トレーニングの方がやや優れる傾向が示されています。


ゴルファーに加圧トレーニングが向いている理由


① 比較的軽い重量でトレーニングできる

ゴルファーの中には、

「筋トレはしたいけれど腰や膝が心配」

という方もいます。

そのような場合、必ずしもバーベルを担いで高重量のスクワットをする必要はありません。

加圧トレーニングでは比較的軽い重量でも筋肉へ刺激を与えられるため、高重量を扱いにくい人の選択肢になります。

ただし、「軽いから関節に絶対安全」という意味ではありません。

フォームや種目選択が悪ければ、軽い負荷でも関節へ負担はかかります。


重要なのは、

適切な負荷 × 正しい動作 × 適切な血流制限

です。


② 下半身の筋力低下対策に使いやすい

ゴルフでは、腕よりもまず下半身が身体の土台になります。

例えば、

  • スクワット

  • スプリットスクワット

  • ヒップヒンジ

  • カーフレイズ

  • 軽いステップ運動

などと加圧を組み合わせることで、軽い負荷でも脚へ刺激を入れられます。

特に年齢とともに、

「脚が細くなってきた」

「階段が疲れる」

「ラウンド後半にフィニッシュが取れない」

という方では、下半身の筋力を維持することがゴルフを続けるうえでも重要になります。


③ 高重量トレーニングが難しい時期にも使いやすい

ゴルフを頻繁にする人ほど、

「明日ラウンドだから脚を追い込みたくない」

「試合前に強い筋肉痛を残したくない」

という場面があります。



加圧トレーニングは、高重量トレーニングとは異なる刺激を利用するため、トレーニング方法を使い分ける選択肢になります。


つまり、

いつでも加圧だけ

ではなく、

  • 高負荷で筋力を高める時期

  • 軽負荷で刺激を入れる時期

  • ラウンドや競技に合わせて疲労を調整する時期

というように使い分けることが大切です。


「加圧=パワーアップ」ではありません

ここは非常に重要です。

ゴルフでは飛距離を出すためにパワーが必要です。


しかし、

加圧トレーニングだけでゴルフの爆発的なパワーが完成するわけではありません。

加圧トレーニングは、特に筋量や筋力を維持・向上させる土台づくりとして有効な方法です。

一方、クラブを速く振るためには、

  • 高い力を出す能力

  • 素早く力を出す能力

  • ジャンプ

  • メディシンボールスロー

  • 高速の回旋運動

なども必要になります。


つまり、

加圧トレーニング=筋力・筋量の土台づくり

パワートレーニング=その力を速く発揮する練習

と考えると分かりやすいです。

ゴルフでは両方が必要です。


ゴルファーにおすすめしたい加圧トレーニング

① スクワット

下半身全体を鍛える基本種目です。

加圧下では重量を重くすることより、

  • 膝とつま先の方向をそろえる

  • 股関節を使う

  • 足裏で地面を捉える

  • 身体を上下に安定して動かす

ことを優先します。

ゴルフに必要な「身体を支える脚」を作る基本になります。


② スプリットスクワット

ゴルフでは左右均等に身体を使い続けるわけではありません。

そのため、片脚側へ荷重した状態で身体を支える能力も重要です。

スプリットスクワットでは、

  • 大腿部

  • 臀部

  • 股関節

  • 骨盤

  • 体幹

を協調させながら身体を支えます。

スイング時の左右差やフィニッシュの安定性にもつながるトレーニングです。


③ カーフレイズ

ふくらはぎはゴルフでは目立たない筋肉かもしれません。

しかし、歩行や立位、足裏から地面へ力を伝えるうえで重要です。

18ホールでは長時間歩くため、下腿の持久力も必要になります。

カーフレイズは比較的軽い負荷で行いやすく、加圧トレーニングとも組み合わせやすい種目です。


④ 軽いウォーキング

実は、BFRは筋力トレーニングだけではありません。

高齢者を対象とした研究では、血流制限を行ったウォーキングでも、通常のウォーキングより筋力や筋量への効果が大きかった研究があります。

そのため、

「いきなり筋トレは不安」

という方では、状態によっては軽い歩行運動から始める考え方もあります。




加圧トレーニングだけでは足りない

ゴルフのための身体づくりでは、

筋力だけが高ければ良いわけではありません。


例えば脚が強くなっても、

  • 胸椎が回らない

  • 股関節が硬い

  • バランスが悪い

  • 体幹が不安定

  • 骨盤と胸郭を分けて動かせない

状態では、その筋力をスイングへ十分に活かせないことがあります。


そのため美ライトフィットネスでは、ゴルフの身体づくりを考える際、

可動性×安定性×筋力×パワー×バランス

という複数の要素を考えることが重要だと考えています。


加圧トレーニングは、この中の「筋力・筋量」を補う有効な選択肢の一つです。


加圧トレーニングは「強く締めれば効く」ものではありません

加圧トレーニングで非常に重要なのが、圧力設定です。

圧力が強ければ強いほど効果が高くなるわけではありません。

現在のBFRでは、使用するカフ、腕や脚の太さ、その人の血圧などによって血流の制限量が変わるため、個人に合わせた圧力設定が重要とされています。

市販のゴムバンドなどを自己流で強く締め、

「しびれるくらい締めた方が効く」

と考えるのは危険です。


痛み、強いしびれ、皮膚の色の異常などが出る状態で続けるものではありません。


誰にでもできるトレーニングではありません

適切に行われるBFRは、健康な人や高齢者を対象とした研究で有効性が報告されています。

一方で、血流を制限する方法である以上、事前の確認が非常に重要です。

特に、

  • 血栓症・肺塞栓症の既往

  • 血液凝固に関する疾患

  • 重度の末梢循環障害

  • コントロールされていない高血圧

  • 重い心血管疾患

  • 妊娠中

  • カフを巻く部位の感染や傷

  • その他、血管系に重大な問題がある場合

などでは、BFRを避ける、または医療機関への確認が必要になることがあります。


特に持病がある方や治療中の方は、自己判断で始めないようにしましょう。



「重いものを持てる身体」だけが強い身体ではない

年齢を重ねると、

「昔と同じ重さを持てない」

ことを衰えのように感じるかもしれません。


しかし、大切なのは数字だけではありません。

ゴルファーに必要なのは、

  • 18ホール歩ける

  • 傾斜で身体を支えられる

  • 後半も前傾姿勢を維持できる

  • フィニッシュで片脚に乗れる

  • 最後まで同じスイングを繰り返せる

身体です。


つまり目的は、

筋トレで重いものを持つことではなく、ゴルフを長く楽しめる身体をつくること。

加圧トレーニングは、そのために利用できる一つの方法です。


美ライトフィットネスでは

ゴルファーの身体づくりでは、年齢や体力、既往歴、現在の身体機能によって必要なトレーニングは異なります。

そのため、

  • 股関節の可動性

  • 下半身の筋力

  • 片脚での支持能力

  • 体幹の安定性

  • バランス

  • ゴルフ動作での身体の使い方

などを確認しながら、その方に必要な身体づくりを考えることが大切です。


加圧トレーニングも、

「とにかく加圧すれば良い」

というものではありません。


身体の状態に合わせて、通常の筋力トレーニング、バランストレーニング、可動域トレーニング、パワートレーニングなどと組み合わせることが重要です。


年齢とともに筋力が落ちることは、ある程度自然な変化です。

しかし、

年齢を理由に身体づくりを諦める必要はありません。

高重量を持つ方法だけではなく、自分の身体に合った方法で筋肉へ刺激を与える。


その選択肢の一つが、加圧トレーニングです。

これから先もゴルフを楽しむために、今の身体に合った方法で「使える筋力」を維持していきましょう。



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