気温が下がる秋ゴルフ、ケガを防ぐためにTPIで考える「動ける身体」をつくるウォーミングアップ
10月に入り、朝晩は少しずつ気温が下がってきました。
この時期になると、
「朝イチは身体が動かない」
「肩や腰、膝が重く感じる」
「最初の数ホールはスイングがぎこちない」
と感じるゴルファーも増えてきます。
ただし、
気温が下がる=必ずケガをする
というわけではありません。
問題は、身体がまだ十分に動く準備ができていない状態で、いきなり大きく、速く、強く動こうとすることです。
特にゴルフは、静止した状態から大きな回旋動作を行い、クラブを高速で振るスポーツです。
そのため、秋冬のラウンドでは、
「身体を温める」だけではなく、ゴルフで必要な動きを段階的に引き出すこと
が重要になります。
秋になると、なぜ身体が動きにくく感じるのか
気温が下がると、身体は温かい時期と比べて動き出しが重く感じることがあります。
さらに朝一番のラウンドでは、
起床から時間があまり経っていない
車移動で長時間座っている
スタート前に十分動いていない
厚着で身体を動かす量が減っている
といった条件が重なります。
その結果、
「身体が硬くなった」ように感じる
ことがあります。
ここで注意したいのは、
関節が痛い=寒さだけが原因
とは限らないということです。
もともとの関節の状態、筋力、可動域、過去のケガ、疲労、練習量なども影響します。
だからこそ、
「寒いから仕方ない」
で終わらせるのではなく、
寒い時期ほど身体の準備を丁寧に行う
ことが大切です。
ゴルフは「いきなり全身運動」になりやすい
ゴルフのスイングでは、
股関節
骨盤
胸椎
肩
体幹
足部
まで多くの部位が同時に動きます。
それにもかかわらず、スタート前に数回クラブを振っただけで、いきなりドライバーを強く振る人も少なくありません。
これは、
身体がまだ準備できていないのに、スイングだけを最大出力へ持っていく
ような状態です。
特に秋冬は、
小さく動く↓大きく動く↓速く動く
という順番を作ることが重要です。
TPIで考えるウォーミングアップの3段階
TPIベースで考えると、ゴルフ前の準備は、
① 動かす② 支える③ ゴルフ動作につなげる
という流れにすると分かりやすくなります。
単純に身体を伸ばすだけではなく、
可動性 → 安定性 → スイング
へつなげていきます。

① まずは「動かす」モビリティ
最初に確認したいのは、ゴルフで大きく使う部位です。
胸椎
ゴルフでは上半身を大きく回旋します。
胸椎が動きにくい状態でスイングすると、
腕だけでクラブを上げる
腰で回旋を補う
肩に負担が集中する
といった代償が起こることがあります。
スタート前には、
骨盤をなるべく安定させながら、胸郭を左右へ回す
動きを入れるとよいでしょう。
股関節
股関節は、
バックスイング
切り返し
インパクト
フィニッシュ
まで、スイング全体で重要です。
秋冬は座っている時間が長いほど、股関節周囲が動きにくく感じることがあります。
例えば、
股関節を曲げる
股関節を内外へ回す
軽くスクワットする
といった動きで、まず関節を動かしておきます。
足関節
足首は見落とされやすいですが、地面と身体をつなぐ重要な場所です。
足首が動きにくいと、
膝
股関節
骨盤
にも影響が出ることがあります。
軽い足首回しや、膝を前に出す動きなどで準備しておきます。
② 次に「支える」スタビリティ
身体が動くだけでは、安定したスイングにはつながりません。
動いた身体を支える能力も必要です。
片脚支持
ゴルフでは左右へ荷重が移ります。
そのとき、片脚で身体を支える能力が不足していると、
スウェイ
スライド
バランス低下
につながることがあります。
スタート前には、
片脚で立つ、軽く膝を曲げる、片脚で体重を受け止める
といった動きも有効です。
体幹の安定性
ゴルフでは、身体を大きく回しながらも姿勢を保つ必要があります。
体幹が不安定だと、
前傾姿勢が崩れる
手でクラブを合わせる
身体が左右へ流れる
といった動きが出やすくなります。
軽いパロフプレスや、腕を動かしながら姿勢を保つような運動も準備として使えます。
③ 最後にゴルフ動作へつなげる
モビリティとスタビリティを確認したら、最後にスイングへつなげます。
ここで重要なのは、
いきなりフルスイングをしないこと。
例えば、
小さな素振り
↓
ハーフスイング
↓
7〜8割程度
↓
必要であればフルスイング
という流れです。
身体を動かす範囲と速度を、少しずつ上げていきます。
秋冬の朝イチで避けたいこと
① 到着してすぐにドライバー
車から降りてすぐ、数回素振りをしてドライバーを強く振る。
これは身体への負担が大きくなりやすいです。
特に朝は、
身体が動く準備と、神経が動作をコントロールする準備
の両方が十分でないことがあります。
② 静的ストレッチだけで終わる
長く伸ばすストレッチが悪いわけではありません。
ただ、ゴルフ直前の準備としては、
実際に身体を動かすダイナミックな動作
も必要です。
ゴルフは静止した姿勢を取る競技ではなく、回旋、荷重移動、バランスを使うスポーツだからです。
③ 痛みを我慢して振り続ける
寒い時期は、
「最初は痛いけど、そのうちほぐれるだろう」
と考える人もいます。
しかし、
鋭い痛み
動かすほど増える痛み
しびれ
力が入りにくい
といった症状がある場合は、無理に続けない方がよいでしょう。

特に注意したい部位
秋冬のゴルフでは、
腰
前傾姿勢と回旋を繰り返すため、準備不足の状態では負担がかかりやすくなります。
特に、
胸椎が回らない
股関節が動かない
状態で無理に振ると、腰で回旋を補いやすくなります。
肩・肘
身体が回らない状態では、腕だけでクラブを動かしやすくなります。
その結果、
肩
肘
前腕
へ負担が集中することがあります。
膝
寒い時期は歩き始めに膝が重く感じる人もいます。
特に変形性膝関節症などがある場合は、
いきなり深くしゃがむのではなく、
軽い屈伸から徐々に動かす
ことが大切です。
3〜5分でもやる価値はある
「ウォーミングアップは時間がかかる」
と思われるかもしれません。
しかし実際には、
胸椎回旋
股関節
足首
片脚バランス
軽いスクワット
小さな素振り
を組み合わせれば、3〜5分でもできます。
大切なのは、
何分やったかではなく、身体を段階的にゴルフ動作へ近づけること。
です。
ラウンド中も身体は冷える
秋冬は、スタート前だけでなくラウンド中にも注意が必要です。
待ち時間が長かったり、休憩が入ったりすると、身体は再び冷えます。
その状態で急に強く振ると、
スタート時と同じように動きにくさを感じることがあります。
休憩後や待ち時間の後には、
肩を回す
胸椎をひねる
軽くスクワットする
素振りを数回行う
など、もう一度身体を動かしてから打つことをおすすめします。
「寒いから動かない」ではなく「動く準備をする」
秋冬になると、
「今日は身体が硬い」
「寒いから飛ばない」
と感じることがあります。
しかし、その状態で無理にいつも通りのスイングをしようとすると、
身体のどこかが代わりに頑張ることがあります。
例えば、
胸椎が回らない↓腰で回る
股関節が動かない↓膝や腰で補う
身体が安定しない↓腕でクラブを合わせる
といった代償です。
だからこそ、
スイングを変える前に、身体をゴルフできる状態へ準備する
という考え方が重要です。
美ライトフィットネスでは、TPIの考え方をもとに、
胸椎の回旋
股関節の可動性
足関節
体幹の安定性
バランス
骨盤のコントロール
などを確認し、
その人に必要なウォーミングアップや身体づくりを考えます。
大切なのは、
全員が同じストレッチをすることではありません。
身体の特徴によって、
必要な準備は変わります。
秋冬のゴルフでは、
「寒いから仕方ない」
ではなく、
寒いからこそ、身体を準備する。
動かす。
支える。
そしてスイングにつなげる。
この順番を作ることで、身体への負担を抑えながら、より安心してゴルフを楽しむことにつながります。

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